ドッグフードの年齢別切り替えは必要?不要?
ドライフードを選ぶとき、年令切り替えタイプと年齢切り替え不要タイプのどちらがオススメ?どちらが愛犬に合っている?と気になりますね。ここ数年でドッグフードは年齢切り替え不要タイプが増えてきています。かといって必ずしもすべての犬に年齢切り替え不要タイプが合致するかというとそのような訳でもないので、今回はそれぞれのタイプについて詳しくご説明させていただきます。
年齢切り替えが必要なタイプのドッグフードとは
これまでのドッグフードではパピー、アダルト、シニアと年齢に応じてドッグフードを切り替えることが常識とされていました。これは日本に限らず世界中のドッグフードメーカーが続けてきたスタイルです。
犬は生後1年で一生分の身体的な成長と遂げ、わずかな期間で大量の栄養素を必要としますが、内臓や体格はまだまだ発達途中で未熟で小さく、一度にたくさんの食事をすることができません。そのためドライフードは少量でたくさんの栄養を摂取できるよう工夫され、体の小さな子犬が十分な栄養を得て健康に発育できるよう考えられていました。
その後は体重の増減はあるものの、成長は続きませんから現状維持に必要な栄養素の摂取、シニアになると加齢ともに減った運動量を想定した低カロリーな食事へと切り替えてゆきます。
年齢切り替えタイプのドッグフードは、専門の研究施設等が算出した給与量をもとに愛犬の健康管理ができるので、初めて犬を飼う家庭でも簡単に食事管理ができることが何よりの魅力です。
年齢切り替え不要なタイプのドッグフードとは
年齢切り替えが不要なドッグフードは犬本来の食性の基づきこれまでのドッグフードの常識を覆す手法で作られた新スタイルのドッグフードです。離乳後からシニアになるまで切り替えることなく、1つのドッグフードを与え続けます。ただし給与量は成長や年齢、体調に合わせて調整が必要です。
つまり成長著しいパピー期は1日に複数回にわけて食事を与え、トータルの給与量はアダルトよりも多くなることもあります。その後のアダルト期は肥満を予防するためにもそれぞれの運動量や体形に合わせて給与量を調整し、シニア期はアダルト期よりも給与量を減らします。
この栄養学を理解するには、人間の主食を考えるとわかりやすく、私達は赤ちゃんの頃から高齢になるまで白米を主食として暮らします。赤ちゃんの頃はお粥で食べ、若年~成年期は運動量や年齢、体形に合わせて分量を食べます。高齢になると調理法や食事量は変わるものの白米を主食とする生活は継続します。
つまり犬も年齢に応じて主食そのものを変える必要はなく、給与量のみを調整することがベストだとする理屈です。
原材料が一変する年齢切り替えタイプ
年齢に応じて切り替えるタイプのドッグフードは、アダルトからシニアに変わるとき、アダルトからダイエット用に変わる時など原材料自体が一変します。カロリーを減らすには肉や魚の配合量を減らすことが一番確実な方法だからです。
でも嗅覚が敏感な犬にとって、原材料が変わるということは食事の風味や腹持ち、食感がまるで変ってしまうということです。シニアになってから突然食べなれない食事へと主食が切り替わることに抵抗を覚える犬も多く、年令別切り替えには課題も少なくありません。
少食や偏食にお悩みの愛犬には年齢切り替え不要タイプを
小型犬に多い少食や偏食の解決法の1つにドッグフードを無暗に切り替えないという方法があります。何度もドッグフードを切り替え続けると、次第に偏食が悪化するためです。このようなタイプの愛犬には主食となるドッグフードを決めて、味のアレンジはトッピングやフリカケなどがオススメです。
年齢切り替え不要なタイプならこのような食生活も実現可能です。
ドッグフードは様々なタイプがあるので、愛犬の体調や好み、年令などをふまえ総合的な視点から選んでゆきましょう。